牛乳石鹼共進社( 電話0 6・6 9 39・1457)は、「日本のお風呂文化の伝承」を大切に街の銭湯を応援する。銭湯ファンを増やすイベントの企画やSDGs 活動としても展開、銭湯ブームを沸かそうとしている。
大阪市城東区今福西に本社を置く。明治42年の創業、老舗の石けんメーカー。企業理念は「ずっと変わらぬやさしさを」、「社員のやさしさが製品のやさしさにつながり、肌に心に環境にやさしい製品を提供したい」と、宮崎悌二社長。
伝統ブランドの赤箱、青箱の牛乳石鹸に加え、新ブランドを次々に生み出し、堅実な経営を進める。その支えが街の銭湯だった。「1968年には全国で約1万8000軒の銭湯があり、牛乳石鹸のお得意先でもあった。今は約1800軒に減少しています」と、木谷崇マーケティング部副部長。
高齢化に加え、燃料・設備費の高騰が痛手となり、減少傾向が続く。
「お世話になったお風呂屋さんに元気になってもらいたい」と、上野正雄コーポレートコミュニケーション室参与。
銭湯への社名入りのれんの提供は今も続き、ほぼ9割で掛けられている。固形石けんでは、40%以上のシェアを持ち、2016年頃から銭湯応援団としてイベントなど多彩な活動を進める。
昨年11月には大阪・あべのハルカスで「かんさい銭湯博2023」を開催、大勢の銭湯ファンが集まった。「サウナブームの中で昭和レトロな街の銭湯も注目され始めています。今がチャンスです」と期待する。
「銭湯は、世代を超えたコミュニティの場で災害時には銭湯のお風呂が大きな力になります」と。銭湯で使う固形石けんは紙箱で脱プラ、生分解性が高く、環境の負荷が少なく、SDGs にも合致する。
「銭湯ブームを巻き起こし、日本のお風呂文化を更に盛り上げたい」と、会社を挙げてお風呂文化伝承に取り組んでいる。
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