◎流行語のスマート
長く新聞記者をやってきて思うのは、マスコミは今流行っている言葉をやたら使いたがるということ。だから、流行語はあっという間に社会に浸透して、年末には流行語大賞に選ばれたりします。
その1つに最近、スマートという言葉があります。スマートフォンに始まりスマートテレビ、スマートタウン、スマートグリッドなどなどです。
◎スマカジって?
先日は主婦のアンケート調査の新聞の見出しで、スマカジという言葉を発見しました。何かいな、と思って、よく読んでみると、テキパキと家事をこなすスマート家事。これを省略してスマカジと言っておられました。
スマートは、頭が良い、かっこよいなどのことを言うそうです。ボクのような昔の人間は、「あの人、えらいスマートやね」というと、ほっそりした体型を表わす言葉かいなと思っていました。
◎大阪人はベタ
まあ、そんなことで世間ではかっこ良い代名詞になっているようです。そのスマートの対極にあるのが、大阪でよく使われる“ベタ”という言葉ではないでしょうか?ベタはもちろん英語ではありません。大阪語かも知れません。
「あいつベタなやつやな」「えらいベタな話ですな」とか、大阪弁とベタはなかなか切り離せません。大阪人そのものが、スマートというより、ベタでもあります。
◎スマートには反応しない
大阪では、「かっこ良い」があまり褒め言葉ではないように思えます。スマートと言われるより、どちらかというと、ベタと言われたいと思っているのは、ボクだけではないでしょう。
だから、このスマートという言葉にもあまり反応しません。スマートはかっこ良いかもしれませんが、どうも表面的な表現で、今ひとつ深みが感じられません。中小企業の経営や職場もスマート経営、スマートな職場と言われても、ピンと来ません。
◎ベタはホンネそのもの
それより、「あいさつで会社を元気にしましょう」「そうじで職場を明るくしましょう」と、言うと具体的なイメージが湧いてきます。この具体的なイメージが大事だと思います。ベタは本音そのものです。
かっこ良くは無いかもしれませんが、ベタなこと、愚直なこと、凡事徹底には、何か心に響くものがあります。かっこ良い経営も悪くはありませんが、ベタな経営を大切にしたいと思います。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞