◎盛況だったお掃除セミナー
ボクは以前から、元気な会社は事務所がキレイ、工場がキレイ、店舗がキレイという共通点に目を気づき、アピールしてきました。そんな中、先日、大阪商工会議所さんの主催で、ボクがコーディネーターをして掃除のセミナーを行いました。
そうしたら、なんと大ホールの定員を超える申込みが殺到しました。特別講演していただいたイエローハット創業者の鍵山秀三郎さんも、「いや、掃除セミナーで人が集まるのか、心配しながらやってきましたら、すごい盛況ですね」と驚いておられました。
◎元気のエビデンスが必要
昨年には大阪で、整理整頓清掃の3Sサミットが開催されるなど、大阪の経営者の間で掃除が静かなブームになっています。
ただ、難しいのは、掃除をするとなぜ会社が元気になるのか?という理論付けです。薬でもガンが治るというエビデンスが必要なのと同じで、そのメカニズムを解明しないといけません。
掃除をすると、キレイになり社員の気持ちがスッキリして会社が元気になりますでは、まだまだエビデンスから程遠いのです。うーん、困ったところです。
◎枚岡神社宮司さん取材
そんな中、先日、モノづくりの町、東大阪にあります枚岡神社の宮司さんを取材させてもらいました。なかなか由緒ある神社で、古事記など奥深い話をたくさん聞かせてもらいました。
掃除の話しも出て来ました。「朝の早くから境内の枯葉を掃除してくれているおばあちゃんがおられるので、寒いのにご苦労様ですねとねぎらったら、なんと答えられたと思います?」と質問されました。
◎枯葉が小金、運をつける
「???」と黙っていると、「いやいや、小金を集めさせてもらっています」と言われました。また、境内のトイレ掃除でも、「汚かったですが、たくさん運をつけてもらいました」とおっしゃったそうです。
このおばあちゃんは、掃除で参拝者に喜んでもらえることで、自らの魂、徳を磨いておられたのです。掃除の人数も徐々に増え、今では毎日十数人になっています。掃除でキレイになるという結果だけを求めるのではなく、掃除をするというプロセスが大事と説かれます。
◎エンジン音の空気ホウキ
そういえば、ボクが毎日参拝しています住吉大社では、社務所のスタッフが大きなエンジン音のする空気ホウキで枯葉を集めておられます。ボクは以前からこのエンジン音に違和感がありました。住吉大社では、キレイにする結果だけを求めているのです。
だから、ボランティアで掃除をされているのはおばあちゃんたった1人だけ。それも、端の方でこっそりやっておられます。これを竹ホウキにしたら、たくさんの人が集まるのにもったいないことです。
◎掃除の理論武装を
それで言うと、今流行のお掃除ロボットも同じです。キレイにするという結果だけならこれで十分です。でも“元気”になれるかどうか、大いに疑問です。
なぜ、掃除をすると元気になるか、理論武装をしっかり固めたいと思います。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞