◎脚光を浴びた財テク
時代に応じて、色んな経営手法が脚光を浴びます。ある種ブームのようなことにもなります。財テクも、その1つでした。
経営評論家、経営コンサルタントのような人たちが、財テクを煽り、マスコミも一緒になって、財テクはこれからの経営には必要な手法だと、声高に訴えました。そのお陰で、これまで地道に事業を進めていた真面目な経営者までが、財テクに走ってしまいました。
◎学習効果されてない
バブル経済が崩壊して、財テクに走った多くの経営者が痛い目にあってしまいました。それを先導した評論家やマスコミは、今度は財テク批判に乗り出しました。
ホンマにエエ加減なことです。財テクが終わって、ブームに乗らない反省、学習効果が出たかというと、実はそうでもありません。
◎かっこよい選択と集中
最近、思うのが“選択と集中”です。これからのビジネスは、色んなことに手を出すのではなく、一番の強みのビジネスに絞り込み、そこに集中して投資すべき。こんな言葉が、新聞や経済誌でよく見られました。
しかし、最近はこの言葉とは対局にある「分散と多角化」という表現が、見られるようになって来ました。ご存知のシャープの経営悪化が表面化してからです。
◎シャープがコケて…
まさに、シャープは選択と集中の経営を展開。液晶テレビに投資を集中して、勝負に出たのです。ところが、その液晶テレビで韓国勢にやられてしまい、瀕死の重症です。
1つに絞ると、それがコケてしまうと、大きなダメージを受けてしまうのです。こんなこと、当たり前、誰でも分かることです。でも、「選択と集中」という、かっこエエプレーズに騙され、リスクを思わなくなっていたのでしょう。
◎全天候型の経営へ
今度は経済評論家やコンサルタントは、「経営を集中させると、失敗すれば大変な事になる。これからの時代は、経営を多角化して全天候型の安定した経営を!」と言われます。だから、「分散と多角化」だと言うのです。
◎自分の考えで判断しよう
皆さん、どう思います。世の中、ホンマにエエ加減ですよ。中小企業の経営者さんは、こんな言葉に騙されて行けません。ブームに乗った経営手法ではなく、自分の考えで判断しましょう。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞