事業化の達人・オンリーワン商品を開発

豊和

2013年8月31日

豊和（TEL ０６・６４９４・１１１０）は、今年創業６０周年を機に、新事業が相次いでスタート。建設や医療関連分野で、“事業化の達人”安藤和明社長の新たな挑戦が大きく花開こうとしている。

兵庫県尼崎市に本社を置き、サッシ金物からスタート。２代目の安藤社長は、独自のアイデアを武器にナンバーワン、オンリーワンの新商品を次々に開発、今では従業員約１７０人、年商３７億円強の企業に成長させた。「私は易学をやっていることもあり、なぜか良いアイデアがひらめいてくるのです」と安藤さん。

笹子トンネル事故をきっかけに、以前に考案したロックアンカーを思い出し、「ＡＡＰロックアンカー」を新たに開発した。コンクリートや岩に差し込むだけで、「どんなに引っ張っても外れないアンカーです」と、耐荷重性能に自信を持つ。高速道路などで早ければ秋にも実用化される見通し。また、スポーツ選手など向けに理学治療用器具「定電流治療器ＡＡＰ」を開発、
厚生労働省認定の認証機関より認証番号を取得して７月から発売。身体に電流を流すことで、血流・神経・筋肉に作用し、疼痛の除去･緩和などの治療に役立つ。「プロスポーツ選手がびっくりされるなど大きな反響をいただいています」と。

安藤社長のアイデアをもとに、１０数人の開発スタッフが試作を繰り返して具現化、商品に仕上げていく。「ヨソにはない技術でリーマンショック以降も売り上げを伸ばしています。オンリーワン商品でさらに飛躍したい」と、建設関連から医療へと事業領域を広げている。

※豊和の主な商品＝高効率自然換気装置エコバランスをはじめ、引き戸式遮煙防火設備自動閉鎖装置ハイブリッドドアコン、車椅子でも簡単に出入りできるハイブリッドドアなど、数々のヒット商品を開発。グランフロント大阪などの都心ビル、東京スカイツリーなどにも同社の技術が多数導入されている。駆動システムなら「豊和」と、スーパーゼネコン、大手設計事務所などから高い評価を受けている。