─電子部品業界で堅実な経営をされていますね。
「お陰様でここ数年は黒字経営を続けています。毎年設備投資して、新鋭機を導入。少ロット生産にも対応することで、大手企業様からの問い合わせも増えています」
─ 社長のアイデアも光ります.
「停電しても消えないLED電球レス球のことですね。阪神大震災をきっかけに開発しました。内部に電池を内蔵、停電しても3時間点灯します。災害時に役立つということで、マスコミにも紹介されました。いつも何か新しいこと考えていますよ(笑)」
─例えば?「今から思えば、特許をとっておけば良かったものも多いです。自動車の間歇ワイパー、人感センサーの照明、ゲーム用の光リモコンなど、商品化される以前から考え昭和40年代、50年代に試作実験をしていましたね」
─アイデアはどこから。
「発想を変えることです。電気も家庭では交流しかないと思われていますが、ここに直流の発想を持ち込むことで、新しい商品が生まれます。メモはしません。浮かんだら即行動です─」
─次にどんなもの?
「農業が面白いと思っていますよ。農業を電子化する発想が大事。光、電気、音で作物の成長も変わります。また農薬も不要になるかも知れません」
─なるほど。
「日本の電子技術と農協のシステムをうまく活用すれば、海外で日本の農業は活躍出来ます。TPPを日本の農業のチャンスにしないと。早く社長を譲って、農業を本格的に研究するのが夢ですな(笑)」
▽住所=兵庫県多可町加美
区熊野部223-13
▽電話=0795・35・0071
▽事業内容=電子機器の設計製造、電子部品実装組立、LED照明全般。現在舞鶴工業高等専門学校と新製品を共同開発中。
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